みなさんは「亡くなった親の家の片付け」に関して計画していますか?親が亡くなった後、その家や物を片付ける責任は、相続人である家族に及びます。
昨今では、核家族化が進む影響で、片付けに関する約束をしないまま親が他界してしまい、ある日突然、家の片付けに追われて途方に暮れるケースもあるようです。
そこでこの記事では「亡くなった親の家の片付け」に関して、その手順や費用、さらには費用を安く抑えるコツを、これから親の家の片付けを控えている方に向けてわかりやすく解説します。
目次
亡くなった親の家の片付けは、以下の手順を辿ることが一般的です。手順を理解しておくことで、いざ片付けを迎えたときに適切に対処できるようになります。
上記について解説します。
亡くなった親の家の片付けで最初の手順となるのが「遺言書や相続財産の有無をよく確認する」ことです。
そもそも遺言書が存在するかどうかや、どのような相続財産があるのかを洗い出します。とくに、相続税にも影響する相続財産に関しては、法的なトラブルを回避するためにも、しっかり対処する必要があります。
例えば、現金や有価証券、貸付金、不動産、生命保険、預金口座、書画骨董品、そして貴金属など、多岐渡るので時間をかけてでもしっかりリスト化しましょう。
次の手順が「家族や相続人と話し合う」ことです。相続に関することはもちろん、家の片付けを誰が、どのように対処するのかなどを話し合いましょう。
この手順を曖昧にしてしまうと、いざ家の片付けが始まった際に、家族と揉める可能性があるため、片付けに関する役割分担などのルールをしっかり決めておくことが大切です。
より具体的な「片付けの計画を立てる」ことも重要な手順です。いつから片付けを始めて、いつまでに終えるのかなど、具体的な日付も含めてスケジュールを計画しましょう。
親の家の片付けはできるときにできる人がやるという考えは禁物です。わかりやすく、明確なアクションプランを計画してください。
親の家の片付けでは「業者を手配する」手順も必要です。とくに、物量が多い家の場合や、相続人だけでは対処できないケースも想定されるため、不用品回収業者や遺品整理業者などのプロに依頼した方がよいでしょう。
業者を手配する際は、複数の地元の業者を選定したうえで、それぞれから現場で見積もってもらうことで、片付けにかかる最低料金や適正価格が把握できます。
最後の手順は「片付け作業に取り掛かる」です。業者を利用する場合でも、故人の貴重品や財産、さらには思い出の品などは家族が片付けるべきでしょう。
可能であれば、この時点で「あとは業者に回収してもらうだけ」の状態にしておくと、片付けが一層スムーズになります。
亡くなった親の家の片付けにかかる費用は、不用品回収業者や遺品整理業者を利用した場合、以下が目安になります。
不用品回収業者などを利用する場合、部屋の間取り、物量、そして作業量の3要素で金額が算出されます。
一軒家のような大きな家であっても、物量や作業量が少なく済むなら、目安よりも安くなる可能性があります。
また、同じ片付け作業であっても、業者ごとに料金が違うため、複数の業者から相見積もりをとることが欠かせないことも覚えておきましょう。
亡くなった親の家の片付けにかかる費用を抑える方法は以下の通りです。
それぞれ解説します。
費用を抑える方法として最も重要なことが「相見積もりで業者を選ぶ」です。不用品回収業者や遺品整理業者は、それぞれの算定基準や基本料金を設けているため、必然的に料金が変わります。
最低でも3社、可能なら10社から同じ条件で見積もってもらい、最低料金と適正価格を知ることが大切です。
なお、一括見積もりサイトや一括比較サイトなどはおすすめしません。この方法だと、サイトと提携している業者だけが対象となるため、現実的な相見積もりにはなりません。
亡くなった親の家の片付け安く済ませるには「なるべく自分で片付ける」のがコツです。かさばりやすいプラスチックゴミやペットボトル、衣類、紙類などは、なるべく家族で片付けて、家庭ゴミとして廃棄するのが得策です。
片付けをまるごと業者に依頼することも可能ですが、できるだけ業者の作業負担を減らすことで、その分が料金に反映されやすくなることを覚えておきましょう。
「買取サービスを活用する」も安くなる方法です。具体的には、ブランド品や貴金属製品、家電製品などを片付け業者に買い取ってもらうことで、料金と相殺されて安くなります。
アンティークやビンテージ品、コレクション品など、リサイクルできる物は、積極的に買い取ってもらうようにしましょう。
亡くなった親の家の片付けは、以下の注意点を参考にしてトラブルを回避しましょう。
亡くなった親が賃貸住宅に住んでいた場合は、賃貸契約期限や契約内容をよく確認し、速やかに片付けるようにしてください。
持ち家の場合であっても、長期間放置すると害虫が発生することや、火災リスクが増えるため、なるべく早く取り掛かるようにしましょう。
また、片付けの際は、やみくもに片付けるのではなく、計画的に片付けてください。
亡くなった親の家の片付けを業者に依頼した方がよいケースは以下の通りです。いずれかに該当する場合は、片付けを業者に依頼することを検討してみてください。
上記について解説します。
「片付けのために時間を取れない」場合は、業者に依頼した方がよいでしょう。親の家の片付けは、心身ともに大変な労力を要し、長引くほどコストや心労も蓄積します。
業者に依頼すれば1日ないし数日内ですべて片付くので、多忙な方ほど業者に依頼するのが賢明と言えるでしょう。
「物量が多い」場合も業者に依頼した方がよいでしょう。家族だけで片付ける場合、ゴミの収集日に合わせて少しずつ捨てていくことになるため、大変な時間と労力が必要です。
一方、業者に依頼すれば、トラック複数台分の荷物であっても、すぐに片付きます。家庭ゴミや粗大ゴミで捨てられる範疇を超えていると判断できる場合は、業者に依頼しましょう。
「遠方に住んでいる」場合も業者に依頼した方がよいでしょう。片付け作業毎に発生する交通費や滞在費などの経費、そしてなによりも家族の労力を考慮すると、通いながら片付けることは大変です。
亡くなった親の家の片付けは、なるべく効率的に短期集中で取り組むことが求められます。
亡くなった親の家の片付けは、遺言書や相続財産の確認から始まります。そして、家族や相続人と話し合い、現実的な片付けの計画を立てていきましょう。
片付けに費やす時間がとれない場合や、片付ける気力や労力がないと感じる場合は、不用品回収業者や遺品整理業者などのプロに相談することがおすすめです。
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