親の遺品整理で多くの人が直面するであろう問題が「捨てられない」ことではないでしょうか?
つらくて捨てられない、思い出が詰まっている、さらにはバチが当たると考えてしまうこともあり、なかなか気持ちの整理がつかない人が多いようです。
親の遺品を捨てられないときは、どのようにして気持ちを整理すればよいのか、遺品整理のプロがわかりやすく解説します。
目次
親の遺品を捨てられない時に気持ちを整理する考え方として、以下6つを参考にしてください。
これらを理解することで、親の遺品整理に対する心構えや、どう取り組むべきかが分かるようになります。
上記について解説します。
親の遺品を捨てられないときは「すべて処分する必要はない」と考えましょう。遺品整理は、特段の事情がない限り、必ずしもすぐに全てを処分しなければならないとは限りません。
まずは家族の気持ちが整うまで時間をかけて、残す物と処分する物を仕分けましょう。すべて処分する必要はないと心に余裕を与えることで、心理的な負担を緩和することにもつながり、モチベーション維持も可能になります。
気持ちを整理する際には「故人の遺志を過大評価する必要はない」ことも大切です。故人が生前に残して欲しいと言ったものであっても、現実的な維持管理が難しい場合は、残された家族が苦しむことにつながりかねません。
故人の遺志を尊重することは当然ですが、あまり過大評価し過ぎないことも大切です。残された家族が対応できる範囲で対処する気持ちでいましょう。
親の遺品が捨てられないときは「いつかは処分する必要がある」と考えましょう。どんなに思い出が詰まっているものであっても、いつかは誰かが処分しなければなりません。
遅かれ早かれ、いつかは処分する時がくると考え、あまり気負わないようにすることも大切です。
気持ちを整理するうえで「いつか使うだろうと考えない」も重要です。親の遺品は、思い出や使い慣れているといった事情で、いつか使えるだろうとついつい考えてしまいます。
しかし、現実的には余程の生活必需品でない限り、その「いつか」は訪れません。仮に、いつか使えると思って遺品を捨てられずにいる場合は、現実生活で使う場面を想像するとよいでしょう。
親の遺品整理では「誰かに使ってもらうことも供養のひとつ」と考えるとよいでしょう。親の遺品は処分するだけでなく、誰かに譲ったり、リサイクルショップに買い取ってもらうなどして、使い続けてもらうことも選択肢のひとつです。
遺品を捨てるのではなく、リサイクルするという考えを持つことで、気持ちが整理されることもあります。
親の遺品を捨てられないときは「ひとりで考え込む必要はない」と心得ましょう。遺品整理を手伝ってくれる家族や親戚がいなくとも、遺品整理業者に相談することも可能です。
遺品整理業者による片付けのアドバイスや、遺品を再活用する方法の提案など、ひとりでは得られないような発想が手に入るかもしれないため、ひとりで考え込まないことが大切です。
親の遺品を捨てられずに気持ちの整理がつかない理由には、以下のことが考えられます。理由をしっかり理解することで、気持ちを整理しやすくなるでしょう。
それぞれ解説します。
親の遺品を捨てられない理由で最も考えられることは「故人や思い出の品に対する思い入れ」です。
遺品はすべて捨てる必要はありませんが、思い出の物をすべて残す必要もありません。割り切って、いつか処分しなければならない時がくると考えることも大切です。
「いつか使えると考えてしまう」ことも捨てられない理由です。もったいない気持ちや、家族の思い出の品であること、さらにはバチが当たりそうなどと考えてしまうかもしれません。
いつか使えると考えるのは悪いことではありませんが、現実的に使用するかどうかで判断することが大切です。
親の遺品を捨てられない理由には「処分の仕方がわからない」も挙げられます。どうやって捨てればいいのかわからない、どこに捨てに行けばいいのかわからないなど、遺品整理の方法や対処法がわからない人もいるでしょう。
遺品整理は、残された家族や親戚で対応するか、遺品整理業者や不用品回収業者を利用することになります。
遺品整理を上手く乗り切るためのコツは、以下を参考にしてください。これらのコツを実践することで、気持ちが整理されやすくなるでしょう。
上記について解説します。
遺品整理は「計画を立てる」ことがコツです。具体的には、着手する日と終える日を計画するほか、役割分担、ゴミ捨て日、さらには業者に来てもらう日などの、現実的かつ実践可能なアクションプランを立てるようにしましょう。
遺品整理は、気が向いたときに対応するや、時間ができたらやるという気持ちでは、なかなか片付かないため、計画性を持って対処することがとても大切です。
親の遺品整理は「なるべく自分で片付ける」ことがコツです。例えば、通帳や現金、印鑑などの貴重品をはじめ、貴金属製品、ブランド品といった価値あるものは、前もって家族が仕分けておくと安心でしょう。
仮に、遺品整理業者に依頼するとしても、大切なものと処分するものの仕分け作業を終えていると、料金が安くなる可能性があるため、貴重品に関する部分だけでも自分で片付けるようにしましょう。
遺品整理は「遺品整理業者に依頼する」のがコツです。遺品整理業者は、遺品をはじめとする不用品やゴミを仕分けて回収し、処分してくれる業者のことで、家族では対処できないような場合に、力になってくれます。
遺品整理に注力している業者であれば、片付け時の探し物、買取サービス、お焚き上げや供養などに対応していることから、幅広いサービスに対応している業者を利用するのがコツです。
遺品整理業者を選ぶときのコツは、以下を参考にしてください。
遺品整理業者を選ぶ際は、まずは遺品整理の実績が豊富な地元の業者を3~5社選定し、同じ条件で、現場で見積もってもらいましょう。
相見積もりをとることで、最低料金や適正価格が把握できます。各業者の価格や特徴、さらには対応などを考慮し、依頼する業者を絞り込むことがコツです。
遺品整理は、同じ作業であっても業者ごとに料金が異なります。時間と手間がかかるかもしれませんが、しっかり比較することが、結果的に成功につながるでしょう。
親の遺品を捨てられないときは、すべて処分する必要はないと考えるようにする一方で、いつかは処分しなければならないと考えることが大切です。
気持ちを整理するには時間がかかるかもしれませんが、遺品に対して割り切って対処する気持ちも忘れないでください。困ったときは、遺品整理業者や不用品回収業者に相談しましょう。
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