「ゴミ屋敷を片付ける際に補助金を使えないだろうか?」や「ゴミ屋敷に使える補助金の種類にはどんなものがある?」などと考えたことがある方は多いのではないでしょうか。
ゴミ屋敷を片付けるには、労力や時間だけでなく、お金もかかります。一般的に、ワンルームのゴミ屋敷を片付けるのに120,000円以上、一軒家だと680,000円以上かかるといわれているため、片付けにかかるコストは大きな問題になるでしょう。
そこでこの記事では「ゴミ屋敷の補助金」について、ゴミ屋敷清掃のプロが初心者にもわかりやすく解説します。
目次
ゴミ屋敷の片付けに補助金を使える可能性はあります。具体的には「空き家家財道具等撤去補助金」や「空家等除却支援事業補助金」のような名目で、各自治体で補助金制度が用意されているかもしれません。
このような補助金は、ゴミ屋敷を片付けることを目的にしているわけではありません。あくまでも、使われていない家屋内の家財道具搬出、撤去、解体などの、空き家の片付けを目的にした場合に適用される制度です。
つまり、現在生活している部屋や家がゴミ屋敷になっている場合に適用されるのではなく、誰も住んでいない家が空き家化またはゴミ屋敷化している場合などが対象となり、なおかつ、あらかじめ規定されている条件を満たすことで補助されます。
例えば、自分の部屋がゴミ屋敷になっていて、それを片付けたい場合は、補助金は使えないと考えてよいでしょう。
一方、すでに他界している両親の実家が空き家状態またはゴミ屋敷化している場合では、対象の自治体において補助金制度が用意されていれば、補助金が適用される可能性があります。
ゴミ屋敷の片付けで使える補助金の種類は、自治体によって千差万別です。そもそも補助金制度がない自治体もあれば、空き家やゴミ屋敷の片付けを手厚くサポートしてくれる自治体もあるため、お住まいのエリアによって補助金制度の有無や内容が変わることを認識することが大切です。
例えば、2025年4月時点、岡山県赤磐市では「空き家家財道具等撤去補助金(*1)」により、家財道具搬出や撤去にかかる費用を上限15万円でサポートしてくれる制度があります。
岡山市では「空家等適正管理支援事業(除却)(*2)」が用意されていますが、あくまでも空き家の解体工事を対象にした制度であり、ゴミや不用品を片付けることは対象になっていません。
このように、ゴミ屋敷の片付けに利用できる補助金制度は、自治体ごとに種類も内容も異なるため、管轄の自治体に確認することが不可欠です。
仮に、お住まいのエリアの自治体において、ゴミ屋敷の片付けに利用できそうな補助金制度があった場合、補助の対象範囲や、補助を受けるための必須条件を確認するようにしましょう。
(*1)出典:赤磐市,空き家家財道具等撤去補助金
(*2)出典:岡山市,空家等適正管理支援事業(除却)
ゴミ屋敷の片付けに使える補助金の探し方は、以下のとおりです。
上記について解説します。
ゴミ屋敷の補助金を確認する最も確実な方法が「行政機関の窓口で問い合わせる」です。市役所や区役所などに出向き、政策推進課や建築指導課などの窓口で担当者に確認しましょう。
正確な情報が手に入りやすいことや、質問しやすいことがメリットである一方、時間や労力がかかること、そして徒労に終わる可能性が高いことはデメリットでしょう。
「行政機関の公式ウェブサイト」は手軽に調べられる方法です。各自治体の最新の補助金一覧や、担当課の情報を確認するか、検索サイトで自治体名、ゴミ屋敷、補助金などのキーワードで検索するとよいでしょう。
手軽な反面、行政機関のウェブサイトでは、必要な情報がどれかわからない、さらには見にくく複雑で理解しにくいことが多々起きる点に注意が必要です。
ゴミ屋敷の補助金を調べるには「ゴミ屋敷清掃業者」に尋ねるのもおすすめです。信頼できるゴミ屋敷清掃業者であれば、最新の補助金制度や、適用条件、さらには安くできる方法などをアドバイスしてくれるため、一度確認するとよいでしょう。
最も現実的な確認方法といえますが、必ずしもすべての業者が補助金について正確に理解しているとは限らないことに注意してください。
お住まいのエリアの自治体にゴミ屋敷の補助金がない場合や、補助金の対象外、さらには補助金を受け取れる規定を満たせない場合は、以下いずれかの方法を使って自費で片付ける必要があります。
それぞれ解説します。
ゴミ屋敷の片付けで補助金を使えない場合は「自分で片付ける」ことになります。具体的な作業としては、ゴミの分別や整理、家庭ごみとして処分、さらには粗大ゴミの処分を自費で行うことになります。
自分で片付ける方法は、最もコストを抑えられる方法ではあるものの、ゴミや不用品の量によっては、対処できない可能性があることや、大変な労力を強いられることを忘れてはいけません。
ゴミ屋敷を補助金なしで片付けるには「ゴミ屋敷清掃業者を利用する」もあります。ゴミ屋敷清掃業者とは、ゴミや不用品をまとめて回収し処分してくれる専門の業者です。
迅速に対応してくれることや、確実に片付くことが最大のメリットですが、コストがかかることは否めず、少なからず悪徳業者も存在することはデメリットに思えるかもしれません。
ゴミ屋敷の片付けを安く済ませる方法は、以下を参考にしてください。
上記について解説します。
ゴミ屋敷を安く片付ける際は「なるべく自分で片付ける」ことがコツです。具体的には、家庭ゴミや粗大ゴミは可能な限り自分で捨てることを意識しましょう。
特に、かさばりやすいペットボトルやプラスチックゴミ、書籍、衣類といった家庭ゴミとして捨てられるものをはじめ、衣装ケースや小型家具などは、自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用するのがおすすめです。
仮に、ゴミ屋敷清掃業者を利用することになっても、ゴミや不用品が少ないほどコストを抑えられるため、できるだけ自分で片付けておくことで安く済ませられます。
「ハイシーズンを避ける」ことも安くするコツです。年末年始、大型連休前、そして新生活シーズンは、片付けの需要が高まるため、片付け業者の料金が割高になることがあります。
もし時間に追われていないのであれば、ハイシーズンを避ける、または業者が安く対応してくれる日程で申し込むとよいでしょう。
ゴミ屋敷の片付けを安く済ませるには「買い取りサービスを活用する」こともコツです。買い取りサービスとは、ゴミ屋敷清掃業者が片付ける際に、ブランド品や貴金属、さらには家電製品などを買い取って、料金から相殺してくれるサービスです。
本来であればゴミや不用品として捨てていたものが、金銭価値に変わるため、買取サービスに対応している業者を選ぶことが重要になります。
ゴミ屋敷の補助金は、自治体ごとに制度の有無、補助の内容、そして条件が異なるため、まずしっかりと確認する必要があります。
ゴミ屋敷を片付ける際は、各自治体窓口か、地元のゴミ屋敷清掃業者に、補助金について確認することをおすすめします。
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