「ゴミ屋敷のレベル分けを知りたい」や「ゴミ屋敷のレベル判定の仕組みは?」などと考えたことがある人は多いと思います。
また、どのくらいのレベルなら自分で片付けられるのかや、どのレベルは業者を利用しなければいけないかが気になる人もいるでしょう。
そこでこの記事では「ゴミ屋敷のレベル」について、レベルごとの片付け法や、片付けにかかる費用を節約する方法などを、ゴミ屋敷清掃のプロがわかりやすく解説します。
目次
ゴミ屋敷のレベルは、以下の5段階に区分されることが一般的です。基本的には、ゴミや不用品の量と、その広がり具合が目安となります。
それぞれのレベルの特徴について解説します。
ゴミ屋敷のレベル1は、ゴミや不用品が散らかっているものの、床が見える状態です。1ヵ月近く部屋を掃除していない、服や書類を片付けていない、そして使った物を元の位置に戻していないといった行為が習慣化するとレベル1の状態と判断できるでしょう。
一方、レベル1は自分で掃除すれば片付く状態とも言え、実質的にはゴミ屋敷には該当しない程度の軽度な状態といえるでしょう。
ゴミ屋敷のレベル2は、ゴミや不用品で足首が埋まってしまい、床が見えない状態です。掃除や片付けの習慣がない方や、物を収納しない、さらには物が多すぎる人などが該当するかもしれません。
自分で片付けることも可能な範疇と言えますが、物量が多いため容易には片付けられず、時間と人手がかかるでしょう。
ゴミ屋敷のレベル3は、ゴミや不用品で膝まで埋まる状態です。長期間にわたってゴミを捨てていない、ペットボトルやプラスチックゴミを溜め込む、ゴミをゴミとして認識しないなどの習慣が該当するでしょう。
自分で片付けることは困難です。また、さらにゴミや不用品が増えても気づきにくい状態のため、加速度的にゴミ屋敷化が進む可能性があります。
ゴミ屋敷のレベル4は、ゴミや不用品が腰の高さまで積み重なっている状態です。レベル3の状態から改善することなく時間が経過した状態で、ゴミの上で生活している状態と言えます。
自分で片付けることはもはや不可能でしょう。レベル4では、害虫や悪臭の発生、さらには火災リスクも伴うため、居住者および近隣住民を含めて危険な状態と言えます。
ゴミ屋敷のレベル5は、ゴミや不用品が天井まで積み重なっている状態です。レベル4からさらに時間が経過した状態で、部屋のごく一部だけを使って生活することになるでしょう。
自分で片付けることは不可能なため、ゴミ屋敷清掃業者に依頼するしかありません。レベル5は、近隣住民も異変に気づくほどの状態と言ってよいでしょう。
ゴミ屋敷のレベルごとに適した片付け法を解説します。
レベル1のゴミ屋敷は、自分で片付けることが最善です。散らかっているゴミと不用品を仕分け、必要な物と処分する物に分別することから始めます。
家庭ゴミとして捨てられる物はゴミ収集日に処分し、粗大ゴミは自治体の粗大ごみ回収サービスを利用するか、リサイクルショップで買い取ってもらうのがおすすめです。
ゴミ収集日に合わせて捨てる必要があるため時間がかかるかもしれませんが、レベル1を片付けるには1週間あれば十分に対応できるでしょう。
レベル2のゴミ屋敷は、自分で片付けるのがおすすめです。必要に応じて家族や友人に手伝ってもらうとよいかもしれません。
必要な物と処分する物を仕分け、なるべく処分することがポイントです。レベル2は物量が多い状態のため、いかに物量を減らすかが重要になります。
レベル2のゴミ屋敷を片付けるには、1週間から2週間、多忙な方は1ヶ月かかると考えましょう。
レベル3のゴミ屋敷を片付けるには、ゴミ屋敷清掃業者が必要です。レベル3は、もはや自分で片付けられる物量ではありません。
一方、レベル3は小さな車両で済む可能性があるため、コストを抑えやすいでしょう。粗大ゴミや家庭ゴミは自分で片付けることで、さらにコストを節約できる可能性があります。
レベル3は、業者を利用すれば数時間から半日内に片付くでしょう。
レベル4のゴミ屋敷は、ゴミ屋敷清掃業者に片付けてもらいましょう。レベル4の場合、2~3名体制で対応しなければならないほどの物量です。
また、足場が確保しにくく、作業には危険を伴います。自分で片付けることは控え、すべてプロに任せるのがおすすめです。
業者に依頼した場合、作業員の数や車両サイズによるものの、1日あれば片付くでしょう。
レベル5のゴミ屋敷は、ゴミ屋敷清掃業者に任せるほかありません。レベル5となると、室内で仕分ける係、運搬係、そして積み込み係のように、作業を分担して効率的に片付ける必要があります。
依頼者は、片付けに伴って探して欲しい物や、貴重品の存在などを業者に伝えるだけにし、基本的にはすべて一任するしかないでしょう。
部屋のサイズにもよりますが、1日または2日がかりの作業になると考えてください。
ゴミ屋敷の片付けにかかるコスト節約法は、以下を参考にしてください。
それぞれ解説します。
片付け費用を安くするには「できるだけ自分で片付ける」ことが重要です。例えば、家庭ゴミとして捨てられるプラスチックゴミ、ペットボトル、缶や瓶、そして古紙などは、自分で片付けましょう。
また、粗大ゴミは自治体の粗大ごみ回収サービスを利用するのが最も安くなります。なるべく自分で片付けて、無理な部分だけを業者に依頼するとコストを節約できるでしょう。
ゴミ屋敷の片付けにかかるコスト節約法として「買取サービスを利用する」もあります。これは、リサイクルショップによる買い取りのほか、ゴミ屋敷清掃業者による買い取りなどが該当します。
家電製品、貴金属製品、ブランド品、そして楽器類は買い取ってもらうことで、現金化または相殺してもらえるため、結果としてコスト節約になります。
費用を節約するには「ハイシーズンを避ける」ことも有効です。特に、2~4月の引越しシーズンや年末年始の大掃除シーズンなどは避けた方がよいでしょう。
ハイシーズンは同じ片付け作業であっても繁忙期を理由に料金が割高になります。ハイシーズンを避けて片付けることは、コスト節約につながることを覚えておきましょう。
ゴミ屋敷の片付け費用を節約するには「業者は相見積もりで選定する」ことも大切です。ゴミ屋敷の片付けは、同じ作業であっても業者ごとに料金が異なります。
最低でも3~5社から同じ条件で見積もってもらうことで、最低料金や適正価格が把握できるため、結果としてコスト節約につながります。
ゴミ屋敷のレベルは5段階に分けられることが一般的です。自分で片付けられるのは、レベル2までで、レベル3以上はゴミ屋敷清掃業者などのプロに片付けてもらいましょう。
業者に依頼する際は、この記事を参考にし、少しでもコストを抑えるよう工夫してみてください。
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