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不用品回収は個人事業主だから怪しいって本当？
不用品回収業者は悪徳業者が多い、不用品回収業者は個人事業主だから怪しいといった噂や評判を聞いたことがある人は多いと思います。
昨今、少子化や核家族化が進んでいる背景から、不用品回収の需要は高まっています。これに伴い、不用品回収ビジネスを始める個人事業主も増えている一方で、無許可営業によるぼったくりや詐欺といった悪質行為が起きており、業者選定に苦労している人もいることでしょう。
そこでこの記事では、不用品回収のプロが「不用品回収と個人事業主」について、その仕組みや問題点など、トラブル回避にも役立つことを初心者にもわかりやすく解説します。
以下の記事では、失敗しない不用品回収業者の選び方について詳しく説明しております。
目次
不用品回収とは
不用品回収とは、主に一般家庭において不要になった物を回収し、処分、再利用、または再販することを指しています。
これら一連の内容は「一般廃棄物収集運搬許可」や「古物商許可」といった許可（資格）を保有する者にしか実施できないようにする法律や条例の仕組みが設けられています。
事業として不用品回収を実施している多くは、資格を保有している企業です。昨今では、不用品回収のフランチャイズ化が進み、本部（フランチャイザー）が集客および発注し、加盟店（フランチャイジー）または提携業者が作業するパターンが定番になりつつあります。
一方、古物商許可を有する個人事業主が、回収する不用品のリサイクルやリユースを目的にして、実質的な不用品回収をおこなっているケースもあります。（法律上、一般廃棄物収集運搬許可がなければ廃棄物を回収してはいけない）
このように、不用品回収とひと言で言っても、その許可（資格）やビジネススタイルは様々な形態があることを知っておきましょう。
個人事業主による違法な不用品回収の背景
不用品回収を実施している個人事業主は違法の可能性が否定できないと考えてください。この理由は、不用品を回収するために必要な許可（資格）である「一般廃棄物収集運搬許可」は、ほとんどの自治体で新規受付をしていないことが影響しています。
この背景には、リサイクルやリユースなどが定着し、ゴミ総排出量および1人1日当たりごみ排出量が減少傾向(*1)に転じ、自治体による回収だけで賄えていることがあります。（廃棄物収集運搬の新規受付は自治体による廃棄物回収や運搬が困難な事態でのみ許可される*2）
つまり、不用品回収や片付けといった需要はあるものの、合法的な事業に不可欠な許可（資格）を新規取得できない状況になっている訳です。
このような制約を受けていることから、個人事業主を中心にして、許可を得ない違法の不用品回収が広まるようになったと考えられています。
(*1)参考：環境省環境再生・資源循環局廃棄物適正処理推進課（2021）,日本の廃棄物処理令和3年度版,P.3
(*2)参考：廃棄物の処理及び清掃に関する法律,一般廃棄物処理業第七条5項
不用品回収業者に必要な許可（資格）
不用品回収業者に必要な許可（資格）は以下3種類です。これらの許可を保有していれば、個人事業主であっても一定の信頼があると言えます。
- 一般廃棄物収集運搬業許可
- 産業廃棄物収集運搬業許可
- 古物商許可
それぞれ解説します。
一般廃棄物収集運搬業許可
不用品回収業者に欠かせない許可が「一般廃棄物収集運搬業許可」です。これは、一般家庭で発生する不用品などの「一般廃棄物」を収集および運搬するための許可で、ほとんどの自治体が新規受付していないため、取得するのが困難と言われています。
この資格がなければ、一般家庭の不用品を回収して処分するまでの事業を実施できません。従って不用品回収においては、法人や個人事業主を問わず、この資格を有しているかが最も重要と言えるでしょう。
産業廃棄物収集運搬業許可
「産業廃棄物収集運搬業許可」も不用品回収業者に欠かせない許可です。これは、事業所などで発生する「産業廃棄物」の回収および運搬するための事業許可で、一般廃棄物収集運搬業許可よりは取得しやすいとされているものの、厳しい審査を伴います。
この資格を有していれば、一般家庭だけでなく、企業や事業所などにおいても不用品回収が可能になります。（個人事業主の事業活動によって生じる廃棄物は産業廃棄物に該当する）
古物商許可
不用品回収業者に必要な許可には「古物商許可」もあります。これは回収した不用品などの古物を交換または売買する際に必要な資格で、一般的な不用品回収においては不可欠とされています。
一般廃棄物収集運搬業許可を取得できない個人事業主が、代わりに古物商許可を取得し、リサイクルやリユースを名目に買い取る形で不用品を回収するケースもあります。（有償で処分まで行なうと違反行為になる）
信頼できる優良な不用品回収業者を見極めるポイント
数ある不用品回収業者のなかでも、信頼できる優良な業者を見極めるポイントは以下を参考にしてください。
- 許可の有無
- 費用相場
- 公式ウェブサイトや営業所の有無
上記のポイントについて解説します。
許可の有無
優良な不用品回収業者かどうかを見極める際に最も重要となるポイントが「許可の有無」です。
以下3つの許可番号が公式ウェブサイトや、名刺、見積書といった書面などに明記されているかを必ず確認してください。
- 一般廃棄物収集運搬業許可番号
- 産業廃棄物収集運搬業許可番号
- 古物商許可番号
優良な不用品回収業者であれば、公式ウェブサイトのトップページや会社概要ページなどに、分かりやすく表示してあるでしょう。
また、これらの許可番号が有効な物かどうかも合わせて確認すると安心です。許可番号の有効性は、お住まいの地域の行政機関ウェブサイトで検索できるようになっていますので、安全のためにも確認することをおすすめします。
費用相場
「費用相場」も優良な不用品回収業者を見極めるポイントです。複数の業者から見積もった際に、相場からかけ離れているような場合は注意した方がよいでしょう。
優良な業者であれば「適正価格」でサービスを提供しています。安いことが優良業者と限らないことに注意してください。
公式ウェブサイトや営業所の有無
優良な不用品回収業者を見極める際には「公式ウェブサイトや営業所の有無」もポイントになります。
悪質な業者はトラブル時に追跡されないよう物証を残すことを嫌います。悪徳業者の典型とされる、街を巡回している不用品回収車や、チラシ、電話勧誘などは後に追跡しにくいため、しっかりと公式ウェブサイトや営業所があるか否かで優良かどうかを見極められるでしょう。
不用品回収は個人事業主かどうかで判断すべきでない
不用品回収業者を巡っては、個人事業主だから悪徳業者とは限りません。最も重要なことは「一般廃棄物収集運搬業許可」をはじめとする許可（資格）を有しているかどうかです。
個人事業主であっても許可を有するケースもあるため、許可の有無で見極めるようにしましょう。
下記の記事では、不用品回収業者の選び方を解説しています。
まとめ
不用品回収は個人事業主だと怪しいと思えてしまいますが、何よりも大切なことは許可の有無ということを覚えておきましょう。
不用品回収を依頼する際には、許可を有しているかどうかをしっかり確認したうえで、料金やスケジュール、さらには実績といった要素を考慮するようにしてください。
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